中野BCが誇る伝統の梅酒製法を詳しくご紹介します。
本格的な裏技特別製法について
梅は足が早く、フルーティーさや新鮮さを保つために、出来るだけ早く漬け込むことが最高の美味しさを引き出す重要の一つとなっております。
酒蔵・中野BCでは和歌山県海南市(かいなんし)に位置し、梅の産地みなべ町から車で1時間以内の距離です。
現地加工できる利点を生かし、 収穫したての果実を入荷後すぐに水洗いとアク抜きし、 仕入れ当日には漬け込み作業を行います。 かつ、梅の味わいを深くし、 見た目を鮮やかに仕上げるため、 傷がついた梅をより分け、 紅色の良質のものを社員が一粒一粒選別してい ます。
梅酒作りの基本手順
1. 梅の実の収穫
最適な時期に収穫された青梅を使用します。
2. 選別作業
品質の良い梅のみを使用します。
3. 手作業による選別
傷のある実を丁寧に取り除きます。
4. 漬け込み
選別された梅を専用のタンクに漬け込みます。
段仕込みで梅のおいしい部分をたっぷり抽出
中野BCでは梅のおいしい部分を余すことなく抽出するために、独自製法の段仕込みを行っております。
段仕込みとは一度に仕込むのではなく、砂糖と醸造アルコールを段階に分けて仕込むことを言います。
梅の収穫時期である6月に備え、まず醸造アルコールに砂糖を溶かした浸漬液をあらかじめ準備します。そして、入荷した鮮度の高い梅を手作業で選別し、水洗いやアク抜きを行った後、漬け込みます。漬け込んだ後、一定期間を置いてから再度浸漬液を加え、仕込みを続けます。
この段仕込みを行う理由は、梅の実と浸漬液がしっかりと触れ合い、エキス分を最大限に抽出するためです。そのまま放置すると梅の周りにエキスが溜まり、内部の成分がうまく引き出せなくなることがあります。しかし、段階的に仕込むことで浸漬液が循環し、梅の旨味がまんべんなく梅酒に広がります。
家庭で梅酒を作る際にも、瓶を軽く揺らして混ぜることで、浸漬液を梅の実にしっかり触れさせることが重要です。このひと手間が、梅酒の味わいを格段に良くしてくれます。
段仕込みは、中野BCが誇る美味しい梅酒を作るための秘密。梅の持つ豊かな風味を引き出すために欠かせない、大切な工程なのです。
梅酒の味を決める梅酒社氏
中野BCは和歌山で複数人で梅酒を仕込んでおり、そのすべてを統括する製造社氏(リーダー)がいます。
梅酒社氏は、梅の実の選別と管理の責任、梅を取り出すタイミング、取り出した後の作業や熟成具合など、約1年間の繊細さを伴う梅酒の漬け込み作業を統括しています。
梅酒もワインのように果実の出来や収穫時期(完熟度合に大きな差が出る)で味が異なります。梅酒杜氏は酒蔵にある各タンクの個性を把握して、商品に合わせてブレンドしています。
最高級ブランド「南高梅」を贅沢に漬け込むこだわり
中野BCの梅酒の秘密は、最高級ブランドと言われている「南高梅(なんこううめ)」を贅沢に漬け込むこだわりにあります。南高梅は梅の中でも大粒、皮が柔らかく肉厚で、梅のうまみをたっぷり内包しています。
南高梅を多く生産するみなべ町は紀伊水道に流れ込む黒潮の影響で、一年を通じて気候の変化が少なく、 温暖な気候です。 また台風を含めた雨期の降水量が多い反面、晴天日数が年間の約3分の2を超える事から、植物の生育に適した気候条件となっています。 温暖な気候を好む梅も非常に成長しやすい気候だと言われています。